
声優養成所とはどういったことをする場所?
声の仕事をするためには、声を自在に操れる必要があるでしょう。そのための訓練が受けられるのが養成所になります。
アニメ好きな人なら声優に憧れるかもしれませんが、養成所ではどんな訓練があるのか知っておくと良いでしょう。
発声のための訓練や基礎体力をつける
車の運転は免許さえあれば誰でもできます。しかしプロのドライバーとなると一定の技術と体力がないとできないとされます。高速で走る車の中では非常識な重力がかかるため、それに耐えられる筋力や首の強さが求められるのです。運転がうまいだけではなれません。
これは声優においてもいえます。声優はいい声を出せればなれるように感じるかもしれません。しかしいつでも決まった声を出そうとすると、体のいろいろな部分を使います。口だけではなく、のど、そしてお腹、さらには腹筋なども使います。全身を使うというと大げさかもしれませんが、プロとして声の表現をするのは非常に大変なことと言えます。
声優養成学校ではどういったことをするところかですが、まずは発生の練習や訓練などを行ってくれます。そして、その練習や訓練を行うための基礎的なトレーニングを行うところもあります。文科系の学校だと考えて入ると、ハードなトレーニングがあるのでびっくりする人もいるかもしれません。腹筋などがきちんとつけば、声のコントロールなどもしやすくなります。
場面に合ったセリフの言い回しの練習
テレビドラマや映画などでは、俳優などがそれぞれの場面に合わせて演技をします。表情であったり動作の他、声などによっても状況に合った演技でないといけません。ただ感情をこめて行えばいいわけではなく、いかにその場面に合った対応ができるかがポイントになるでしょう。
声優の仕事は、俳優などに比べると表現する部分は少ないです。表情などで表現をする必要はなく、声だけアニメーションに合わせれば済みます。しかし声だけだからこそ難しい部分もあります。声優養成所とはどんなことをするかでは、場面に合ったセリフの表現ができるための訓練があります。初歩的な訓練としては、台本などが渡されて一人で表現をする練習をします。その後複数人同士で表現をし合い、さらにはアニメーションに合わせた表現の仕方なども訓練をしていきます。
同じ役の人が同じセリフを言ったとしても、それぞれの場面で異なる方法を使う必要も出てきます。最初は教えてもらって間違いを修正していきますが、それ以降は経験が必要です。多く経験をすれば、その分いろいろなセリフ回しに対応できるようになります。
アフレコなど映像に合わせて話す訓練
学生時代であれば、国語の授業などで朗読をしたことがあるかもしれません。本の内容を読むだけの作業です。棒読みだと内容が分かりにくいので、必要に応じて強弱をつけながら読んでいきます。読むスピードなどは特に考える必要はなく、自分のペースで話せばいいでしょう。声優においても台本が渡されて、それを読むのが仕事です。強弱をつけたり感情を込める部分は一般の朗読に近いです。それ以外には映像に合わせたり時間に合わせる必要があります。
声優養成所では、アフレコの練習などがおこなわれています。台本が渡され、実際に映像を見ながら自分が担当する役の声を発していきます。アニメーションは口をパクパクさせているだけなので、それに合わせてセリフを言わなければいけません。ずれれば違和感が出て、アニメの質が落ちてしまいます。映像のナレーションはアニメとは異なりますが、こちらも映像と合わせた話し方が必要になります。映像の内容と話している内容が異なると違和感が出てしまいます。映像のシーンとセリフをうまく合わせて話す練習が必要になります。
出したい声を安定して出すには発声訓練が必要です。発生にはお腹に力を入れなければならず、そのための筋トレをする必要もあります。複数人で話すセリフ回しの練習や、映像に合わせて話すアフレコの練習なども行います。